2019年05月05日

ブルースが書けた。

先日、テレビ東京WBSの特番にユーミンが出ていて、昭和、平成を歌で振り返るトークの中で、「国語教師は日本語を守るということでは、同じ役割を持った同士である」、と語っていた。

言われてもいれば、ユーミンの歌詞は、「瞳を閉じて」、「雨の街を」、「春よ、来い」などなど、どの曲も、少し古典の香りがする美しい日本語であることに気づく。歌詞も詩なのである。

歌詞といえば思い出すのが、上田正樹の「悲しい色」やね。

もう30年以上も前になるが、当時、宣伝会議のコピーライター養成講座に通っていて、毎回変わる講師の中に、作詞家の康珍化(かん ちんふぁ)という人がいた。「悲しい色やね」の歌詞は彼が書いたのだが、大阪湾の夜景を舞台に男女の別れを描いその中にこのフレーズある。

♪俺のこと好きか、あんた聞くけど♪
♪そんなことさえ、わからんようになったんか♪

男は女との仲がだめになりそうな時、最初に戻って、確かめようとするが、女はそんなこともわからなくなるほど、あなたはだめになってしまったと感じる。このすれ違いこそ悲しみだから、この曲はブルースになった。ブルースが書けたと言っていた。

後に知ったことだが、在日韓国人2世である彼は65歳、静岡県浜松市出身。大学では短歌会で活躍。森田 記の名前で山本譲二、南野陽子などのアーティストに作詞を提供しているということです。



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ブルースが書けた。